カスハラ相談窓口の作り方・周知方法 — 専任者なしでも整えられる型
公開: 2026年7月27日
カスハラ対策義務化で求められる4つの柱のうち、相談体制の整備は「誰に相談すればいいか従業員が分かる状態」を作ることが本体です。
専任の相談員を新しく雇う必要はなく、既存の体制に手を加えるだけで足ります。
1. 「窓口」は新設しなくてよい
相談窓口というと専用のダイヤルやシステムを想像しがちですが、義務化が求めているのは「誰が対応するかが明確で、従業員に周知されていること」です。
- 店舗であれば店長・エリアマネージャー
- 本部があれば総務・人事担当
- 既存のパワハラ・セクハラ相談窓口をそのまま兼用
既にハラスメント相談窓口がある会社は、そこにカスハラも含める旨を周知するだけで、新設の手間はかかりません。
2. 決めておくべき3つのこと
- 誰に — 担当者の役職・氏名(店長不在時の代理者も決めておく)
- どの手段で — 対面・電話・社内チャットなど、相談しやすい手段を複数用意する
- 相談後どうなるか — 事実確認・対応の流れを簡単に説明できるようにしておく(詳細手順はマニュアル側で管理)
3. 周知の仕方 — 決めただけで終わらせない
窓口を決めても、従業員が知らなければ機能しません。
周知した「事実」自体も、後から証跡として残しておく必要があります。
- 朝礼・全体会議で口頭説明する
- バックヤード・休憩室に掲示する
- 社内チャット・メールで一斉周知する
- 新入社員の入社時オリエンテーションに組み込む
周知の日付・方法・対象者を簡単にメモしておくと、「相談体制を整備し、周知した」ことの証跡になります。
4. プライバシー保護と不利益取扱いの禁止
相談体制の整備には、窓口を作るだけでなく次の2点もセットで求められます。
- プライバシー保護 — 相談内容を業務上必要な範囲以外で共有しない
- 不利益取扱いの禁止 — 相談したことや事実確認への協力を理由に、評価や待遇を下げない
この2点は方針文書に明記し、周知のタイミングで合わせて伝えておくのが効率的です。
5. 相談が来た後の記録
窓口を整備した後、実際に相談・事案が発生したら、対応した内容を記録に残します。
記録すべき項目は記録様式の記事にまとめています。
6. 注意
本記事は一般的な情報に基づく整備の考え方の整理であり、法的助言ではありません。
自社の体制整備については、社会保険労務士・弁護士等の専門家にご確認ください。
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