パワハラ・セクハラ・マタハラ・カスハラの違い— 窓口を一元化する理由
公開: 2026年8月1日
職場のハラスメント対策は、種類ごとに根拠法・施行時期が別々に整備されてきたため、 「結局どう違うのか」「窓口は分けるべきか」を整理しづらくなっています。
まず違いを押さえたうえで、記録の一元化について考えます。
1. 4種の違い(主語・根拠法)
| 種類 | 主語(誰→誰) | 根拠法 | 施行 |
|---|---|---|---|
| パワハラ | 同僚・上司 → 従業員 | 労働施策総合推進法 | 中小2022年4月〜義務 |
| セクハラ | 従業員間・取引先等 | 男女雇用機会均等法 | 義務化済み |
| マタハラ | 従業員間 | 均等法・育児介護休業法 | 義務化済み |
| 就活ハラ | 自社従業員 → 求職者等 | 改正均等法 | 2026年10月1日 |
| カスハラ | 顧客等 → 従業員 | 改正労働施策総合推進法 | 2026年10月1日 |
施行時期・対象は改正内容により変動し得ます。最新情報は厚生労働省の公表資料でご確認ください。
2. 共通しているのは「求められる対応の骨格」
主語・根拠法は違っても、事業主に求められる措置の骨格はどれも共通です。
- ① 方針の明確化と周知
- ② 相談窓口の整備
- ③ 事案への迅速・適切な対応と記録
- ④ プライバシー保護・不利益取扱いの禁止
骨格が同じであれば、窓口・記録の様式も種類ごとに作り直す必要はなく、ひとつの型を使い回す方が運用の手間が減ります。
3. それでも窓口を「分ける」べき理由
様式は共通化できても、窓口の入口は分けた方がよい場合があります。
- カスハラ窓口 — 店舗・拠点にQRコード掲示。顧客が使う前提で拠点ごとに設置
- 社内ハラ窓口(パワハラ・セクハラ・マタハラ) — 従業員全体が使う組織横断の窓口。秘匿性を重視
- 就活ハラ窓口 — 社外の求職者が使う前提で、採用ページ等に案内
入口(相談者が迷わずアクセスできる導線)は種類ごとに最適化しつつ、 受け皿の記録台帳は一本化するのが、 相談しやすさと管理のしやすさを両立させる考え方です。
就活ハラ窓口の作り方はこちらの記事、カスガードで一元管理できるようになった経緯はこちらの記事で紹介しています。
4. 注意
本記事は公表資料に基づく一般的な整理であり、法的助言ではありません。
該当性の判断や制度の詳細は、弁護士・社労士等の専門家にご確認ください。
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